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* コラム [毒含流行論]
2016年4月号掲載
気象庁と地震予知
過去のデータ頼り

 4月14日に始った「平成28年熊本地震」は行政の無能さを白日の下に晒した。組織として機能し、即応したのは陸上自衛隊と県警であった。自治体の長はいつ災害が発生しても住民を守り、保護する責務がある。これは義務と云っていいだろう。今回の熊本地震が未曽有の出来事である事を引いても、県知事、熊本市長の対応は余りにもお粗末であった。これは次号で報道する。

 今回は気象庁の無様な予知振りに触れてみよう。

 気象庁は14日午後9時26分に発生した地震は震度7、マグニチュード6・5と公表。15日午後記者会見で「今後の余震発生確率について、震度6弱以上が3日間に20%、震度5強以上は40%で起きる」と発表した。だが16日午前1時25分、マグニチュード7・3の地震が発生した。後に謂う所の本震だが、この発生で震源地を中心に震度計が故障したらしい。

 気象庁は当初「震度6強、マグニチュード7・3」と発表したが1日経って震度を7に訂正するとともに、この地震を本震と位置付けた。一連の地震で最大の物を本震とし、その前の地震を前震と呼称するのは一つの約束事となっていると云う。本震の後に起きる地震を余震と呼ぶ。

 本震発生後気象庁は15日に発表した「今後の発生確率3日以内…」を取消した。記者に「今後も震度7の地震が起きる可能性は?」と聞かれて「分りません」と御手上げ。その後は「今後1週間は強い揺れの余震が発生しますので御注意下さい」とニュースの度に報じた。「今後1週間は」は1カ月程続いたが、その後は「今後1カ月以内に」に変り、更に「今後1カ月は大きな揺れを伴う地震に注意を」に加え「1カ月過ぎても別な震源の地震が起きる場合があるので御注意下さい」と地震関連ニュースの度毎に報じられた。恐らく古い資料を当たって、過去にこうしたタイプの地震が発生したのを参考にしたのだろう。記者会見する橋本予知情報課長の肩書きも気になった。

 地震予知については、昭和37年に研究が始ったが、阪神・淡路大震災を予知出来なかったのを境に「予知は出来ない」として、予知より防災にシフトした筈。東日本大震災、熊本地震も予知出来なかった。
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