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発行者:福島 宏

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* コラム [毒含流行論]
2019年239号掲載
離合待ち車に
パッシングでお礼

 筆者が毎日通う道の一部に普通車同士では離合が難しい個所(200m程)がある。道の両端は離合が可能となっているので、相手の車がこの道中を走ってくるのが分かれば広い所に止って待つ。又は待っていてくれる(ボケは突っ込んで来て離合するのに苦労する)。

 昼間は待っている車の運転者に分かるように右手をフロントウインドウに近付けて振る。こちらが待っている時は相手が手を挙げてくれるのでこちらも軽く返して離合する。中には「待って当然」の様な面をして走り去る奴も居るが、これはこれで「その程度のレベル」と思いながら「口の中でこのバカ野郎」と云って発進する。

 問題は夜間である。筆者の車はクラクションのパットが大きい上に固いので軽く押して小さな音が出しにくい。双方がライトを点けているので手は見えないだろう。気持よく待っていてくれている車にお礼の意志を示したい(そんな気遣いが筆者にはあるのだ)。そこで思いついたのがパッシングである。ただしこのタイミングが難しい。早めにやれば相手の車に「お前待て」と取られかねない。待とうとしている人は怒るかもしれない。

 で、頭の回らない筆者が考え出したのが相手の車と離合する直前のパッシングである。相手は待っている訳だから「待て」のパッシングとは受け取らず「お礼の合図」と理解する筈。2年程前から始めたが、嬉しい事に2、3カ月前筆者が待っていると前方から来た車がパッシングして通り過ぎた。その時「やっと理解者が生まれたな」と思わず嬉しくなった。住宅の前で離合の度に「ピッ」とクラクションを鳴らしたら住人には大きな迷惑であろう。

 クラクションにしても信号が青に変わっても動こうとしない車に「青ですよ」と軽く鳴らす「お知らせ音」。歩行者や自転車が狭い道で近付いている筆者の車に気付かない時の「車が来ていますよ」と軽いお知らせ音。脇道からいきなり飛び出した車には「このバカ野郎」と怒りの強音。その他クラクションにも色々な意味がある。住宅街などで夜の離合で音のしない「パッシング礼」がドライバーに浸透してくれる事を願っているが、さてどうなる事やら。礼儀知らずのドライバーが多過ぎる。
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