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* コラム [毒含流行論]
2018年235号掲載
子連れ市議会出席
緒方市議の甘え

 昨年11月22日夜のテレビニュース、翌23日の各新聞報道に驚きを禁じ得なかった。熊本市議会12月定例市議会の初日に「緒方夕佳市議が7カ月の長男を連れて出席した」と大きく報じたからである。メディアの報道を集約すると、緒方議員は12月議会前から議会事務局に「子供を同伴出来ないか」と相談していた。事務局は「そんな規則はないので子連れは無理だ」といった遣り取りがあった。そして当日、緒方議員は長男同伴で議場に入ろうとして議会事務局員から説得されたが、強引に入場。開会時間になっても動こうとしないので事務局員が退席する様求めたが無視。議長らが説得した結果、やっと議長室に移動「今後の対応を検討する」という沢田議長の説得を受け、議員控室に待機していた友人に子供を預け議場に戻った、という事だろう。

 この緒方議員の自己中的独善行動は許されるものではない。緒方議員は「問題提起をしたかった」というが、ならばきちんと法に則り、手順を踏んで行動すべきであろう。「母乳だけで育てている」と云うが、母乳は前以て哺乳瓶に蓄えておく事は可能だ。議員収入は一般企業より高収入の筈、ベビーシッターの一人や二人雇えない事はなかろう。聞けば夫は「テレワーク」の職にあるという。

 議会は通常年4回、1回2~3週間程であろう。それも連日出なくてもよいシステムとなっている。この間夫が子供の面倒を見る事は充分可能ではないか。“イクメン”が常識化しつつある現代である。他人に預けるより安心ではないか。7カ月であれば保育園に預ける事も可能だ。生後3カ月の子供を保育園に預けて働いている母親は少なくない。それらを省いて議会に子連れで出席しようとした根底に何があるのか。

 問題発生後メディア、ネット等で賛否両論が起こったが非難の声が多かったと聞く。「ワーキングマザーとして、子持ちの女性議員を応援しているけど、緒方夕佳議員はダメ。自分の主張を通すために子供を利用するのはいただけない。私が応援するのはきちんとルールを守って、他人に迷惑をかけない議員。それが親として正しい姿と思うから」(2CHおにぎりまま)正鵠を得た論だ。
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