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発行者:福島 宏

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* コラム [毒含流行論]
2012年3月号掲載
反原発ヒステリー もったいない・休止原発

 在るのに遣わないのは「もったいない」ではないか。外ならぬ日本の原発である。
 国内54基中現在稼働しているのは僅かに2基。52基は、定期点検中か、点検を終えているが世論を考慮して再稼働出来ないでいる。福島の原発事故以来反原発派の声が大きくなった。事故後の政府、東電のお粗末な対応が反原発の声に輪をかけたのも事実。

 しかし、考えて見てほしい。福島原発は突然「原因不明」の事故が発生したのであろうか。正常運転している時、突然1号、2号と原発本体が故障していったのであれば廃原発の声も当然であろう。福島原発の場合、1000年に一度と云われる大地震と、それに伴う大津波が原因とはっきりしているではないか。引き金となったのは地震と津波、東電の手抜き(堤防の嵩上げ等)が原因と、小紙は事故後早々に断定した。東電にとって僅か千数百億円を惜しんだばかりに現状を招いたのである。だからと云って、法に従って定期点検で停止した原発が、点検を終えたにも拘わらず「再稼働はダメ」はないだろう。それ程危険な代物であれば何故福島原発事故後、他地区の原発の継続運転を許してきたのか、反原発論者に聞きたい。

 最後に定期点検で停止した原発は関電高浜3号機(福井県)で、本年2月20日まで動いていたではないか。九電玄海、川内原発も定期点検を終えているにも拘わらず、いつ再稼働出来るか目処は立っていない。東電を始め九電など新設の認可が出て敷地を整備した所で全てストップしている。福島原発は米国GE社製で30~40年前の物。科学は進歩する。この40年間に安全面は飛躍的に考慮されていると見るのが妥当であろう。ならば定期点検を終了した(ストレステストを含む)原発を先ず再稼働させるべきではないか。それに併行して津波防御の為の施設、耐震性の強化を図ればよい。震災復旧と不況下の日本経済を脱するのに安定した電力の供給は不可欠である。太陽光、風力が原発に代るのは先ず無理。反原発派は国内だけに目を向けているが隣国韓国や中国はどうか。一度中国原発で事故が発生したらどうなるか。黄砂の飛来と同じコースで放射線が日本に届く。その時貴方は?。
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