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コラム [毒含流行論]
 

8月号掲載 : 熊本県教職員採用 議員口利きあり


大分県の教員採用に係わる汚職事件は、関係者の起訴など一連の処分で一応の結着を見た。

今回の事件は大分県教委を中心に摘発され、側面的に県議らの口利きは未発に終っている。県教組にも採用枠の一割が暗黙の内の約束事となっていたとの報道には、あいた口が塞がらない。

かつてこれと同様の事が熊本市職員採用でも行われていた。小紙を創刊する前であったので、県民新聞としての記録はないが、筆者の手許には市職幹部の子弟、親族等が不正採用された資料があった。

今回の大分県教委の問題発覚で、熊本県教委、県議らの何人かを報道するメディアが出るかと期待したが、何らの動きはなかった。只、熊日が7月18日付で「教師の赴任先を『指定』」「県議ら教委に口利き的依頼」の見出しで、人事異動の際口利きがあったと、柔かく報道したのが目についた位である。で、いつもの筆者の独断と僻みから「県教委も不正採用が、主として議員の依頼で行われている」と断じる。不正採用の手口の一つを明かそう。

熊本県、熊本市は、職員、教職員採用の際の一次ペーパーテストは東京の専門センターに依頼する。従って大分県の様に恣意的、且密室で受験者の点数を操作し、合格点以下の者を嵩上げして合格させることは出来ない。

ではどうするか。元教委職員が語った手口は以下の通り。
「受験者の学力など依頼人から聴いた後、県教委の関係者は合格点の最低ラインを下げる。例えば500点満点で、最低合格点を400点としていた場合あと50点位下げて350点に最低ラインを設定する。これでパスしない場合は依頼者に実力不足として断わっても納得する。合格圏内に入っていればあとは(二次)依頼人が何とか出来るらしい」。

例えば50人採用予定に200人が一次テストをパスした場合、1番から50番までが採用される事はない。流石にトップクラスは落とせないので10番位まではコネなしでも大丈夫らしい。

問題は合格最低ラインに近い連中である。県教委幹部が操作する懸念が多分にあるのである。元県教委幹部は「代議士が直接口利きしてくるのが一番痛かった」と話した。この悪習、現在はなくなっているのであろうか。
 
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