ユニティーファーム(株)設立
採卵から最終処理工場まで計画
資金導入にも不明朗な噂
民主党政権が、アメリカへの胡麻擂りでTPPへの参加に前向きの姿勢をとった事で、日本の農家は存亡の瀬戸際にあると云っても過言ではない。JA全中の国を挙げての反対活動は連日ニュースを飾っている。本来JAは農家の保護育成が使命だった筈だが、JA熊本中央会は農家を食い物にする事しか頭にない様な言動が目立つ。
JA熊本中央会々長園田俊宏氏は、JA熊本うきの組合長から中央会長に選出され今期(6月30日改選)で4期に入っている。完全なワンマン体制を敷き、県共済連、県厚生連の会長も兼務している。JA信連が農林中金に吸収合併するまで短期間ではあるが信連会長も兼務していた。父の影響もあってか、上昇指向、権力欲が強い。JA全中の茂木守会長の任期満了で退任を表明後は後釜を狙って画策したが、JA佐賀の会長も意欲を見せ、結局両者とも推薦を得られなかった。JA全中は役員会で新潟県農協中央会の万歳章氏を推薦、立候補者が他に居なかった為、代議員255名が信任投票して万歳氏の全中会長就任が決定した。この会長選びには毎回多額の万札が舞うと云われ、園田会長周辺では「使途不明金は推薦工作に使われたのではないか」の声も出ている。ここからが本題の、ユニティーファーム(株)設立に係わる不明朗な園田会長の動きである。
同社は、平成18年12月、熊本市尾ノ上一丁目17-20に設立された。当時ここに居たのは、植木町で事業を営んでいるO工業社長である。設立資金は1億円で、出資者は園田会長の人脈を生かし、建設業者、運送業者など多彩な顔触れが揃った。取締役は園田会長他、O氏、H氏、OH氏、OU氏、N氏、NM氏が就任、代表取締役は2人制をとり、園田俊宏氏が代表取締役会長、O氏が代表取締役社長に、OU氏が取締役専務に選出された。選出というより園田会長の「指示だった」とは関係者の話。
設立会社の目的として「ブロイラーの採卵、孵化、肥育、食肉処理。ブロイラー及び廃鶏の処理、加工並びにその販売」。以降7番まで養鶏に係わる事業が並んでいる。養鶏農家を育成すべき立場にあるJA農協のトップが、既存の養鶏業者を潰す会社を興したのである。
同社は当初阿蘇市内に用地を物色、佐藤義興市長の了解も得ていたが、食鶏処理の一貫工場の建設と分ると地元民が猛反発して阿蘇市の案は消えた。園田会長らは佐藤市長の協力も得られるとして、ユニティーファーム(株)本社を平成20年10月阿蘇市内牧1071番地に移していた。波野案も潰れた後、JA阿蘇とも近かった高森町の藤本正一町長が建設受入れを表明、同社は平成21年9月本社を阿蘇郡高森町に移転(写真)。現在高森町尾下に「CS1、CS2」少し離れて「CS3」と呼称している養鶏場と同町中地区に産卵専門の「PS1」を運営するに至った。
(株)日本政策金融公庫の融資金
NPO法人J-PAO経由か
ユニティーファーム(株)の資本金は設立時1億円であったが、養鶏場が本格稼働しだした平成22年に9500万円増資され1億9500万円になった。株主比率は目下調査中の為はっきりしないが、園田会長とO氏、N氏らが大株主ではないかと見られる。会社設立に際し「園田氏はJA経済連が取引きをしていた伊藤忠商事(飼料・肥料など)の丹羽宇一郎会長(当時)の仲介により三井系金融機関から10億円前後引出した」と聴いたが、この事実は確認出来なかった。
丹羽氏は現在中国大使という大物だが、ユニティーファームと無縁ではない。と云うのは、目下囁かれている同社の資金調達が見出しの如く、NPO法人J-PAOを経由して日本政策金融公庫から7億円の融資金が動いたと云われているからで、丹羽宇一郎氏はこのNPO法人の会長を一年間務めているのである(中国大使就任で辞任)。この前後にユニティーファームは「農林中金に15億円の営農資金の借入れを申請したが融資を断わられた」と語られており、この時期、園田氏が多額の資金を必要としていた事が判る。鶏舎等の建設についても、当初M建設が受注していたが資金ショートを起し、従業員の給料も払えない状態で手を引いたと云われる。その金額2〜3億と見る同業も居る。その後S建設が事業を継ぎ、現在の施設が完成したと云われる。
熊本県経済連はプリマハム(株)との取引きが長いが、何故かユニティーファームは日本ハム(株)が取引先として名前が挙がっているのである。同社が公表しないので現在何羽のブロイラーが育成されているか不明だが20〜30万羽は居るのではないかと見る者が居る。孵卵場が未完成の為、採卵場から玉子を民間業者に運び、孵った雛を又運び込む為、途中で玉子が割れたり、雛が死亡したりで効率のよくない事業運営が続いている。資金繰りも楽ではないようだとの噂も根強く「工場建設は反対の声も影響しているが、資金的に余裕がなくなっているのではないか」の声も聴えて来る。この他、県が運転免許センターを売却しようとした時、園田氏は「現在地を売却すれば免許センターの土地を買って新会館の建設は可能」として食指を動かしたが周囲の反対で取止めた経緯があり、結局現在地に10階建のビルを建設、全組織を収容して余った土地を売却するといった案が練られている様である。金が無い筈と云われながら園田会長個人でマンション1棟買いは如何なものか。
蒲島知事12月議会で出馬表明
村上寅美県議の質問に答えて
今春には「再出馬する」と側近に漏しながら、鎌田県議らが県議会で出馬するか否かと質しても明確な意志表明を行わなかったカバならぬ狸知事。12月6日の村上寅美県議の質問で出馬すると出来レースが組まれている。 |