熊本県民新聞 WEB版
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熊本市東区八反田1丁目14-8

発行者:福島 宏

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FAX:096-234-9883


 
   
市内3署長は蜜の味?

この面の下、月旦評でも書いている様に、小紙の発刊動機は税金から給料を得ている公務員が、公僕としての自覚を失い、私利私欲に走る姿に我慢がならなかったからである。中でも警察官は強大な権力を有し治安の責を負っている。その警察機関が本来の職務を逸脱し、強者に阿諛し、なすべき事をしなかったら弱者たる一般国民に安寧はない。「悪い奴ほど良く眠る」では困るのである。平成19年春の統一地方選挙で、熊本県警は10件前後の選挙違反を掴んだ。選挙違反は刑事二課知能班が主に担当する(市内3署の例)。その後の流れは省略するが、県警本部に上って来た案件は最終的に県警本部長の裁断を仰ぐ。平成19年の県議選で某署から上った中に「村上寅美派買収容疑」の案件があったが、時の本部長はこれを「はねた」。はねたという事は事件にするなという事である。県議会議長就任間違いなしと見られていた時期、村上派を挙げるのは県警の予算に響くと先読みでもしたのであろうか。

小紙は、平成15年にも県警本部長の言動、人格識見に疑問を呈した。その他、現職時代から土建業者と癒着、捜査情報を流していた建設会社に天下った際も報道したが、事態が改善されたという話は聴かない。業者との癒着については平成11年11月号でも「不倫で処分のT警視 過去にも“たかり”疑惑」「8代署長時代は接待漬」「建設業者との黒い噂も」の見出しでT警視の行状を報道した。その中で「この警視は神田グループの一員」「神田グループとは県警で長年二課知能班を担当し警部で定年退職した神田昭義氏が在職中培った人脈を云う」と解説している。

その神田グループ“生残り”が「現在の県警を思うままに操っている」と聴いた。「地ゴロ」のトップに立ち意のままに人事を動かしていると聴くが、神田氏は県警を退職して20年前後も経っているのである。世間では「警察を退職した後影響力が発揮出来るのは5年」と云われている。だが神田氏は余程のカリスマ性を持っているのだろう、数年前にも「県警の人事異動に影響力を行使している」と聴いた事がある。神田氏自身長く崇城大学に籍を置いていたが、数年前県警刑事部長を輩下に入れた後は「顧問」に退いた様である。崇城大が何故神田氏、N氏、H氏ら県警幹部の定年後の再就職先になっているかは何れ報道する。「警察署長は蜜の味」は、各署長に通じるが、何といっても最大の蜂蜜の産地は熊本市、それも熊本北署長である。かつては「北署長を務めると○千万円になる」と云われたが、ここ数年、少し落ちたという。北署長に就任すると公用車で大手企業に挨拶回りをするとここでお祝儀が出る。退任の時も同様挨拶回りでお餞別が集ると云う。現在のK署長は部長止まりと見られていたが、有力候補のS氏が八代署長時代病死した為「棚牡丹で転り込んだポスト」である。交通畑が長く、部下に対する包容力に欠ける為「トップの力量はない」と不評を買っている。


村上県議 県政報告会
春日自治協議会長名で案内状


会長名使用は妥当か 設立要綱3−4に触れる疑い 
4月17日から同25日にかけて小社のFAXに10件程の情報が寄せられた。全てが「春日校区村上とらみ県政報告会のご案内」についての苦情である。通常この種の情報は1、2通で終るが、今回は連日2、3通がFAXで送られて来た。案内状の内容は同一だが、コメントの有無等から同一人物、又は同じグループが計画的に発信しているのではないと判断出来た。それ程春日地区の住民の怒りが大きかったと云える。電話でも数人から同じ情報が伝えられ、中には堂々と氏名、電話番号を云った人も居る。怒りの的は全て、同案内状が4月15日夜、春日コミュニティーセンターで行われた「幸山市長お出かけトーク」終了後、出席していた校区役員に「春日校区自治協議会々長、同副会長、春日コミセン会長の3名が前記案内状を手配りした点。案内状の発行者が「春日校区自治協議会会長松本成信。春日校区世話人一同」名であった2点に集中している。

熊本市校区自治協議会は、幸山市長発案の「市民と行政の協同による地域づくり」を目的として平成16年7月1日から施行された。小紙は、この案を「町内会に屋上屋を重ねる愚案」として反対したが、施行後、地域住民間と行政が活発化されたという話は聴かない。寧ろ今回の様に組織の一部幹部の暴走が目立っているのである。以前採り上げた尾ノ上校区の不法道路埋立も校区協議会々長らが後押ししている。今回の住民の不満も社協、消防団、体協、防犯、交通安全協、民生児童委等15の団体の集合体であるにも係わらず、これら団体の役員に一言もなく「春日校区自治協議会々長名」を使用し。一県議を支援するが如き案内状を配布した事にある。お出かけトーク会場で配られた案内状は翌日から各戸に配布され、多くの住民の反発を買ったのである。住民達は案内状と共に「幸山市長様の宛名でこの文書の配布と自治協議会、コミセン会の名前を勝手に使用して住民は迷惑」といった主旨で熊本市に送付している。1〜4と、1〜6まで個条書きした2通りの文書がある。市は20日に自治協議会長らに連絡した為、4月22日付で「春日校区金峰会県政報告会の変更について」と題し「春日校区世話人一同」名で報告会の日程の変更を連絡した。その文中「なお、前回のご案内状で御三方の肩書きについて、『世話人一同』とすべきところを間違って記載していますので、ここに訂正とお詫び申し上げます」としている。間違ったのであれば間違えた人物が名乗って詫びるべきであろう。それとも春日校区世話人一同が間違えたのか。

確か「出欠を下記の方まで(4/20締め切)にお願いします」として春日校区自治会協議会副会長米村正之。春日コミセン会長益田陸一。村上とらみ後援会金峰会永嶋茂則として、夫々の電話番号が書かれていた筈。3回目に配付された文書は「春日校区 金峰会 県政報告会ご案内」と変り、発行者は「県議会議員村上寅美 金峰会 世話人一同」となり連絡先として「金峰会春日校区後援会々長松本成信、幹事米村正之と肩書きが変っている。逆に見れば後援会長が個人の報告会に公共の肩書きを使ったと云える。加えてこれらの文書を村上県議の秘書らが校区の各家庭に配布して回った。その際、村上県議の永嶋秘書が自治協議会会長名簿を携えているのを住民が目撃「何故私達の名前と住所録を持っているのか、個人情報がどこから洩れたか不安でならない」と云った声も寄せられている。熊日「ハイ!こちら編集局」4月24日付夕刊にも38歳の女性がこの件で疑問を寄せ、市からの回答が掲載されている。