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* コラム [毒含流行論]
2021年246号掲載
心せよ 中国海警法
尖閣諸島に迫る危機

 中国が自国優位にと「海警法」を強化、去る2月1日に施行した。中国は近年「海洋強国」を掲げ、海軍の艦船強化に努めている。空母も外国の中古品を改装した「遼寧」に加え、あと一隻を自力で建造中である。

 今回施行した海警法は、管轄海域や島嶼で海警局の公船の指示、命令を聞かない相手を攻撃出来るというものだ。南シナ海を始め、日本の尖閣諸島も当然含んでの事と解釈するのが自然である。中国の“尖閣狙い”はここ数年で公然化し、日本の防衛関係者は危機感を高めているが、何故か安倍政権の対中姿勢に変化はない。否寧ろ“親善友好”を進めようとさえしていた。

 安倍政権は、昨年5月前後に中国の習近平の「国賓訪日」を画策していた。その裏に親中派売国奴の二階俊博幹事長が存在している事も政党関係者には常識である。その所為で昨年1月には「中国武漢で新型コロナが発生している」事実を知りながら訪日予定の習近平に慮って中国人観光客などの入国拒否が出来なかった。時恰も中国では春節で、多くの国民が国内外を移動した。中国政府が武漢を完全封鎖した時には「1千万人と云われる市民の半数が武漢を出た後であった」と何かで読んだ。日本では「ダイヤモンドプリンセス号」に気を取られている間に多くの中国人が入国、各地に“武漢新型コロナ菌”をばら蒔いた。これが幸いしたと云えば語弊があるが、新型コロナの蔓延で習近平の訪日が中断されたのである。

 一方で習近平の訪日が話題に上っている時も中国の海警局の公船は2隻1組となってわが国固有の領土である尖閣諸島の周辺海域に出現、接続水域はおろか領海侵入も行っている。侵入時間も徐々に長くなり足掛け2日に及ぶ様になった。

 日本領海で操業する石垣島の漁船を追い回すのも再三で、その度に海上保安庁の巡視船が割って入り漁船を逃がしている。この漁船は石垣島の硬骨漢2人が操業する惠美丸と第一桜丸であるが、日本漁船でありながら尖閣諸島から一海里以内に入漁出来ない。保安庁の巡視船は現場付近に数隻はポカンと浮いていて、中国公船が行動を起すとやっと動き出す始末。安倍政権時代「尖閣に公務員を常駐させる」と云ったのは虚言か。
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