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* コラム [毒含流行論]
2015年6月号掲載
安保法案と尖閣
成立は焦眉の急

 安倍首相が今国会に提出している安全保障関連法案の審議が進んでいる。自民党は今国会での成立を目指し、7月中旬には審議を終え採決し、翌日には衆院本会議での可決、通過を目指していると報道各紙。対する野党各党は成立阻止を狙って、この法案を“戦争法案”と呼び反対運動を煽る。特に集団的自衛権の行使について、児戯に等しい質問を連発、審議を引き延ばす戦術だ。野党諸君に云いたい。マクロ的に与党を攻撃しているその目を一寸国外に向けたら如何か。中国は自国から遥か遠く離れた南シナ海の小さな岩礁スプラトリー(南沙)諸島の埋め立てを強行、人工島を造成した。島には6階建建物、2000米級の滑走路も出来つつある。他に7つの岩礁の埋め立ても行っているが、これらの岩礁はベトナム、フィリピン、マレーシアなどが領有権を主張している海域に点在している。翻ってわが国固有の領土尖閣諸島についてはどうか。

 明治政府は明治28年1月、尖閣を無主地と確認して日本の領土として閣議決定した。中国は昭和44年迄尖閣諸島を日本領と認めていた。しかし、同年5月国連機関が同島周辺海域を調査「大量の石油埋蔵の可能性がある」と公表した事から同46年から「尖閣は日本が日清戦争の際盗み取った」と主張し出したのである(その後の調査で石油の埋蔵量は少ないと判明)。それでも中国が尖閣を自国領土と主張するのは戦略的重要性を考えての事である。当初尖閣海域に漁船団を出し、次は海警局の巡視船を派遣した。当初は日本の排他的経済水域を遊弋するだけであったが、最近は日本領海に堂々と侵入する様になった。しかも領海侵犯は数日続くこともあり、既成事実作りに躍起になっている。

 そんな中、今年2月23日の衆院予算委員会で質問に立った自民党の原田義昭代議士が示した尖閣、台湾を含む古地図が話題を呼んだ。同地図は中国国土地理院が昭和44年に発行した物で、「尖閣諸島」「魚釣島」と明記されている。この地図について中国側からは一言の証明もないし、出来もしないだろう。だが中国が魚釣島を“実力で奪う”と軍事専門家は見ているが、今の法制下では日本は動けない。安保法案成立を急ぐ所以である。
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