熊本県民新聞 WEB版
本紙の信条

トップページ
コラム
バックナンバー


■ 発 行 所 ■
〒861-8034
熊本市東区八反田1丁目14-8

発行者:福島 宏

電話:096-234-8890
FAX:096-234-9883


* コラム [毒含流行論]
2012年5・6月合併号掲載
五木村議会外部評価委員会
照山委員長辞任の失態

 昨年の今頃、球磨郡内の小紙読者から五木村のボス照山哲栄氏について情報が寄せられた。内容は「照山氏が村議の議員活動を評価する評価委員長の肩書きを利用して村議に圧力をかけている」というものであった。

 五木村議会議員は定数10人で、平成22年4月、当時村議を務めていた照山氏の発案で、議員の活動振りを3段階で評価、歳費の内毎月各議員に17万円を一律支給し(正規報酬の約8割)残りを評価に従って優秀51万6千円、良好25万8千円を年度末に支給するというもので、最低の普通は0円である。採決の結果、議長を除き5対4で可決されたが、その直後照山氏は「評価委員になる」として議員を辞職、外部評価委員会委員長に就いたのである。筆者もこの制度が採用された時から成行きに注目していた。照山という人物の汚い裏面を知悉していたからだ。「照山が考え出した物事には必ず裏がある」という信念があった。

 先ず議員を辞めた動機が不純である。辞任前に行われた議長選で照山氏は選ばれず、自分より若い田山淳士氏が議長に就任した。一部の議員は「これで今後も議長の芽がなくなり、評価委員長になって裏から議会を牛耳ろうと思ったのではないか」と推論を交えて語ったのを思い出す。案の定というか、委員の選任も自分の意に添う様な人物が就いた。「成果主義の報酬支給」は耳当りはよいが、たかが10人の議員しか居ない田舎議会でこれを行えば議員相互、委員会不信を招きこそすれ、議会が活性化するとは考えられない。

 1年目は個人のプライバシーもあるとする議会の要望が通った。これでは「威力発揮が出来ない」と照山氏が思ったかどうかは知らないが、2年目の年度末を控えた今年2月、照山委員長らが個人名の公表を申入れた。アドバイザーを務める県立大の桑原教授も同調した事もあり、五木村議会は評価と議員各の公表を決めた。一方で評議委員会側は評価を優秀、やや優秀など5段階に細分化した。5月末前年度の評価を答申したが、その前日照山氏は田山議長に電話で「あんたはやや良にしておく」と伝えたが、10分後「態度が悪い」と云って最低の普通にすると通告した。

 この照山氏の通告は、個人の感情を顕にしたもので「外部評価委員会」とは烏滸がましい限りだ。この一事を見ても照山氏らが唱える「議員の活発化となる」は虚言と云っても過言ではなかろう。アドバイザーの桑原県立大教授(幸山市長ブレーンの一人)は、議員名や評価理由の公表を「村の再建につながる望ましい形になる」(熊日4月22日付)と語っているが、世間ではこれを「学者莫迦、専門莫迦」と云う。

 元々照山如き独善強欲主義者が創った田舎の「議会外部評価委員会」に何の疑問も持たず、頼まれれば、はいはいと引き受ける軽さが鼻につく。少なくとも「この人物は信頼に価するか」位は情報収集して諾否の判断を下すべきではなかったか。「自分に対する電話の応対が悪い」として改めて電話をかけ、その間に2段階下げるなど評価委員会の私物化以外の何物でもない。ここで照山哲栄という男の過去を思いつくままに書く。照山氏は大乗建設㈱の創立者だが、村議会議員に当選後は妻を代表に据えた。時恰も五木ダム建設ブームで業績は伸び、補償金なども"特権"を利用して相当高額に及んだと聞く。ある年、村長選に立候補したが、その際、熊本の右翼を通して東京から高名な右翼団体を呼び、連中を引き連れて村内を練り歩いた。対立候補への威圧である。人吉市内で街金とレストランを経営、若い女を作る一方、人妻にも手を出す"やりて"であった。こんな男が人を評価するのは如何でしょうかネ。
最新コラム | 過去のコラム一覧
*
  * *