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* コラム [毒含流行論]
2010年6月号掲載
幸山市長三選出馬 歴代市長にないタイミングで表明

 熊本市議会六月定例議会で一日、くまもと未来所属の高島和男議員が幸山市長に対し、次期市長選に出馬する発言を誘う質問を投げた。高島議員所属のくまもと未来は幸山市長を支持している会派である。高島議員としては会派の他の議員とも諮っての発言であったらしいが、幸山市長は応じなかった。歴代市長は、市長選の行われる年の三月議会、遅くても六月議会で支持議員の質問に答える形で出馬、若しくは退任を表明したと記憶している。所がせっかく水を向けられたにも拘わらず幸山市長は 「残された課題は何か、自分の果すべき役割は何か、今まさに熟慮中」 (熊日六月二日付 「市政記者席」 から引用) としか答えなかった。一般質問の最終日の三日の田尻議員 (くまもと未来) も同様の質問を行ったが、意欲は見せたものの出馬宣言は避けた。

  所が六月議会が閉会して四日後の十八日、記者会見を行って三選に向け出馬表明を行った。異例とも云える出馬表明である。何故この日になったのか 「かつて愛した人妻のI嬢とメールで相談した結果 『出なさい』 と云われて決心したのだろうか」 と筆者の邪気が回りだす。あと一つの邪気は小紙五月号 「編集後記」 にある。

  五月号は、いつも通り遅れて六月議会が開会した二日目に市議会議員控室に届けた。幸山市長も直ぐ読んだ筈である。「あんなゴロ新聞は読まない」 自負があってもよいが、次は何を書かれるかは気になるだろう。編集後記の後半で 「これまでの市長は大体六月議会までには進退をはっきりさせていた様に思う。政令市初代市長を目前にしながら幸山氏は何を逡巡しているのか」 と書いた。まさかこの記事に触発された訳ではなかろうが、何しろ余りにもタイミングが小紙に合っているもんで、勝手にそう理解させて頂きます。「幸山に勝てる候補は居ない」 というのが市議の大半を占めている。前回の佐藤達三氏にダブルスコアで勝利した印象が強いからであろう。だがその時の状況を細く分析出来る人物が居たら、幸山の勝利は虚構の上で成り立っていると分る筈。経済界、有識者の間では 「幸山では熊本市の発展は望めない」 という声が高まっている。適材を持って来れば勝てる相手である。
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