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コラム [毒含流行論]
 

3・4月合併号掲載 : 格差社会は悪か甘えた構図を崩せ


この1、2年社会現象とも云うべき流行語に「格差」がある。

メディアは恰も近年の社会構造から格差社会が生 じたのかの如く報道している。

最近な例として正社員とパート、派遣社員との賃金格差を事例に挙げながら「格差は悪」として論じている。

テレビニュースなどで、この問題を採り上げてキャスター達が真面目ぶった面をして「この格差は何とかしなければいけませんねぇ」などぬかすと胸くそが悪くなる。

特に古舘伊知郎が、いかにも低所得者側に立ったかの様な態度で話すのを聴くと「この野郎」と思ってしまう。

自称公共放送のNHKを始め、民放各社、新聞各社は他企業に比して、"高給取り"で知られている。何らかのコネで入った者も居るだろうが、大方は本人の努力で高い倍率を突破して入社出来たのではないか。

生来頭脳明晰な者も居るかも知れないが、中、高、大学と積み重ねた努力の賜として現在があると思う。

だが、放送したり、記事にする場合、「パー トや派遣社員は努力が足りなかったから正社員に行きつかなかった訳で、今更愚痴を云うのはおかしいですよね」とは口が腐っても云えないであろう。

だが、私は云う。フリーターを始め、パート、派遣 社員(家計の補助的労働を除く)として、生活費を全て頼っている人達は、就職についてどれ程の努力をしたのかと。

連中の云い訳に「大学を出たが、自分に合う仕事がなかったのでパートをしながら探している内に三十を越えた」など話している。

私は自分に照らして云うのだが「自分に合う仕事など普通の頭をしている者にある筈がない」のである。自分に合っている仕事とは中小企業以上でホワイトカラーではないか。

小企業や零細企業で 正社員を募集している所はいくらでもあるではないか。恰好が悪い、仕事がきつい、汚いなどで敬遠しているのではないか。

格差社会など人類誕生以来続いているのではないか。江戸時代が終り明治、大正、昭和と貧富の差 は拡がったかもしれないが、いつの時代でも格差は存在する。

西欧諸国やインドのヒンドゥ社会の様に生まれな がら階層に分類される国に比べると日本はまだましだ。努力しただけ報いが得られ生活が保障される筈だから。
 
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