熊本県民新聞 WEB版
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〒861-8034
熊本市東区八反田1丁目14-8

発行者:福島 宏

電話:096-234-8890
FAX:096-234-9883


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くまモン事業 県から丸請け
熊本放送子会社RKKプランニング
親会社から引き取った職員が"再起"
 全国の自治体や公益法人等が活用している「ゆるキャラ」は、3,800体を超えると見られている。その中で断トツの人気を誇るのがわが熊本県の「くまモン」君である。くまモンは、平成23年3月九州新幹線全線開通で"熊本の知名度アップを図る"として熊本県がデザイン会社に依頼して誕生した。

 当初は目立たなかったが、徐々に子供達の人気を集めた。その年の「ゆるキャラグランプリ」で大賞をとるとあっという間に人気に火が点いた。昨年日銀熊本支店が「くまモンブランド」価値概算を公表したが2年間で1,240億円と弾き出した。これら経済効果とくまモン人気に有頂天になったのが蒲島県知事だ。訪米にもくまモンを同行、在籍したハーバード大大学院でも披露したが、ここでの人気は不発に終わった。

  県幹部からもこの件は「遣り過ぎ」と陰口が出たが、その後も蒲島知事は国内外の行事にくまモンを同行する可愛がり(?)様であった。そのくまモンが人妻と不倫に走り「知事の顔に泥を塗った」のである。くまモンは平成24年9月、熊本県の臨時職員から知事直轄の営業部長に昇進したれっきとした公務員である。公務員は地公法を遵守しなければならないが、くまモンはそれを破った。所でここで難問が生じる。

 皆さん知っての通りくまモンは"縫い包み"である。加えてくま(熊)、モン(者)と動物と人を併せ持っている。縫い包みが人妻と情を通じる事は出来ない。そう、不倫に走ったのはI男という"中身の男"なのである。不倫の相手は本面に掲載の小紙平成20年10月発行、9・10合併号4面左上の囲み記事の見出し「RKK熊本放送幹部 わいせつ逮捕は不倫の末路」の記事にある「被害届を出した」とされるH社員である。数年不倫交際していた同社々長室長をわいせつ行為で訴えたが、その後両者の間で示談が成立したと聞いている。そのHが熊本放送の子会社「(株)RKKプランニング」に異動して生き延びていたのを本件の取材で知った。県はくまモン事業の運営をRKKプランニングに丸投げしているのだが、この点については別項で述べる。

 くまモンの中身のI男は同プランニングで嘱託雇用されていたのである。よくある社員と嘱託社員の不倫である。H社員は不倫の"前歴"があり、その不倫相手を警察に告訴する等不可解な行動が目立った。Hの夫がI男を「家庭を壊した」として提訴する(6月現在)と怒っていると聞くが、怒りの鉾先が違うのではないか。RKKプランニングは「Hは春頃自主退職した」と云うが人事管理の杜撰さは免れない。



熊本県 ブランド推進課
くまモン何匹かはヒ・ミ・ツ
年間活動費1億数千万円
 本件の取材で面白い事を発見した。見出しのくまモンの数についてである。去る8月7日の午後担当課長に電話取材を行った。その中で何気無く「くまモンは何体あるのですか」と聞くと「それは秘密で答えられません」と云うではないか。筆者は既に「3体」との情報を得ていたんだが、それが"秘密"であるとは知らなかった。

 くまモンの活動経費については「公開されていますから」と云って数字を挙げてくれた。平成25年度9018万5000円、九州エリアは4640万7000円。平成26年は(7月までか)9935万5000円、内九州エリア5432万5000円(知事と訪米費を含む)と云う。が、これは飽く迄推進課だけの支出である。他の部課の行事については各部門からRKKプランニングに支払われている。行事に斑があるので正確な支出金額は分からない(調べていない)が2,000万〜3,000万円は遣っている筈(県中堅幹部)と云う。総計1億数千万円がくまモンに投入されているが、県に云わせれば「費用対効果が高い」となる。しかし、県職員からは「担当部署や、経済統計の数字ほど県民には恩恵はない。一部の業者だけが潤っているだけだ」と辛辣な声が漏れてくる。

 前述費用の九州エリア以外の金額はくまモンの拠点がある大阪・東京二地区の費用(担当課)で、委託先は大阪は大阪の業者、東京は東京の業者という答であったが、同地のくまモンの数は「答えられない」であった(東京2体大阪1体、筆者)。県発注の委託業務は入札によって公正を期し、コストの削減を図るべきではないかとの問いに対して、発足時にRKKプランニングから「熊本サプライズ」などの提案を受け、県の思いと合致したので以降今日まで続いているとの事であった。これはおかしな事で、県条例でも事業発注等では特殊な例を除き競争入札で業者を選定しなければならないとある筈。RKKプランニング以外でもイベント業者は存在する訳で、公平性から見ても一社独占は納得出来ない。所でくまモンについて「何匹か」と街で聞いたが、小・中学生は1体、青・壮年層は4〜6体が多かった。何体でもいいと思うが。



 本面のくまモンW不倫に驚かれた方も多い事と思う。熊本から発して世界的キャラに成長した(県担当者)くまモンのスキャンダルである。縫い包みのくまモンと、それを着てくまモンとして振る舞う黒衣の男性。くまモンがどんなに人気が高まっても「私がくまモンの中身です」と名乗れない"縁の下の力持ち"である。くまモンは蒲島知事直轄「くまもとサプライズ特命全権大使」「営業部長」であるが、これは縫い包みのくまモンであろう(ややこしい)。

 中身は(株)RKKプランニング(以降RPと称す)に雇用されている嘱託、バイト社員である。不安定な身分に加え真冬でも「少し動けば汗が出る」(元バイト)程動きが激しい職務の為中身の男性の出入りは激しいらしい。その中で比較的長く続いていたのがI男である。I男には家庭があったが、W不倫が発覚した後「妻とは離婚した」と語られているが、この出来事は本題ではないので傍に措く。本題はH女史である。RKK熊本放送在職時同社幹部とW不倫の末幹部を訴えた(本面参照)。単なる被害者ではなく、不倫の末に「夫に身の潔白を証明しよう」として告訴したと当時関係者に聞いた。であるなら喧嘩両成敗で熊本放送は解雇されたものと思っていたが、何故か子会社に拾われていた。そして同じ様な事態を招き相手の家庭を壊したのである。責任が奈辺にあるかは知る由もないが、平穏な家庭を壊す行為は許されるものではない。メディア関係は意外と社内の不倫行為に甘いのは何故か。上が手本を示している、では救いがないヨ。



 安倍晋三首相が"伝家の宝刀"を抜いた。首相だけに与えられている解散権を行使したのである。首相外遊中に吹き始めた解散風だが、18日外遊から帰国後の記者会見で、21日解散を示唆して実行した。「大義なき解散」と左翼系メディアや野党は騒ぐが「勝機逃さず」は物の道理ではないか。そして勝てば官軍となる。

 11月21日午後衆院解散により各候補は事実上の選挙モードに突入した。
 熊本県の5選挙区の内、1区2区3区5区を自民党が制し、4区は"特別区"として園田博之氏の指定席を認めている。前々回対抗馬を出すとして候補者探しに走ったが天草モンロー主義を崩すのは難しいとして以降園田氏の独走態勢が続いている。前回は有力対抗馬が出た3区と5区に今回は立候補の動きは見られず坂本、金子両氏は当選したも同然だろう。問題は熊本1区と2区だが、2区は前回コスタリカで比例に回った林田彪氏と野田毅氏をどう調整するかの難題がある。

 自民党の金城湯池と自他共に認められている熊本県だが、平成21年8月の"民主旋風"が吹いた際1区は民主の松野頼久氏、2区も新人の民主福島健一郎氏に明け渡した過去がある。1区は元々松野氏の地盤が強く、若い木原氏が破れたのも「仕方がない」と受け止められたが、2区はそうはいかなかった。一度自民党を離れた野田氏が復党した事で林田氏と野田氏の間でコスタリカ方式が結ばれた。民主旋風の選挙では野田氏が単独比例で、林田氏は重複をせず選挙区で立候補した。そこに民主の風が吹き、まさかの苦杯であった。林田陣営は「野田後援会が本気で動かなかったからだ」と激怒、以後両陣営は対立を深める事になる。前回は林田氏が比例に回り野田氏が選挙区で立候補、夫々当選を果たした。

 で、今回は「野田が比例の筈」と林田後援会は選挙準備にかかったが、野田氏には比例の73歳の壁が立ちはだかった。しかし党税調会長の要職に就き、消費税問題にも取り組んでいた成果を見届けたい思いもあって「飽く迄選挙区でいく」と引かない野田氏と林田氏の間には一時不穏な空気が流れた。が、昨年自民党本部が決定していた選挙区支部長野田毅、比例区支部長林田彪の縛りが利き、自民党県連もその線で収めたと聞く。別な事情通は「林田氏は以前落選後住居を福岡に移し、2区住民との繋がりが希薄になった。建設省時代に作られた建設業者の組織も公共事業の低迷から林田離れを起こしている。その点野田は有能な秘書達を地元に張り付け何かと面倒を見ている。その違いが人気に出ている様で、野田支持の方が高い。」と語る。民主党は政権転落後立候補希望者は皆無といった状況で擁立を見送る公算が強い。



熊本1区木原追う松野
 激突が予想される1区だが、前回維新で出馬、古巣の民主が急遽池崎氏を立てた為票が割れ松野氏は比例復活した。この苦い経験から今回は早々に民主県連幹部と談合、連合熊本などの支援を取り付けた様だ。父頼三氏時代に作られた後援会は往時ほどの勢いはないが、電鉄グループなど企業関係の支援を得て打倒木原を目指す。松野氏曰く「代議士は選挙区から上がってこそその力が発揮出来る。比例で救われたいと思わない」と選挙区での当選を目指す。

 「今度は厳しい選挙になると覚悟して取組みます」と決意の程を語る木原氏も、選挙区当選に向けて自民党の組織に乗った選挙戦を繰り広げるなど、組織に期待をかける木原陣営だ。加えて防衛政務官を務めた経歴も自衛隊票に期待出来そうだ。メディア某社の世論調査でも「木原優位」となっており、このままの勢いが続けば木原氏の勝利は間違いない。しかし、一部の県議や市議の間で「自民公認だからといって必ずしも木原氏で動くとは限らない。日頃の木原氏は県議、市議との間に距離を感じさせる。」との木原評も聞こえてくる。確かに盆暮れの付合いは薄い様だが、であればみみっちい話だ。松野氏に二連敗の後、前回の選挙で初めて選挙区で勝利したが、これは松野氏が維新に移った上、私設秘書を3区で立てた事で民主県連の怒りを買い、民主が新人を1区に立てた為票が割れた"漁夫の利"でもあった。今回が本勝負であり、勝てば地盤が固まる事も意味する。 

 対する松野氏は前回不仲となった民主県連の連合熊本との仲を修復する事に成功したが各単産を掌握出来るか否かが勝敗のキーポイントと見るが、25日現在足並みは揃っていない様だ。過去の選挙を見ると浮動票は松野氏に流れているので、民主陣営での不足分を浮動票で補う事が出来れば拮抗した戦いに持ち込めるだろう。

 現在の情勢は先行する木原氏を松野氏が追う型だが、その差は1万票以内と見る事情通も居り、今後の松野陣営の戦略次第では逆転の可能性も充分に考えられる。問題は何時も問題となる投票率だが、今回は自民一強で選挙民の関心も低いと読まれており、50%割れを危ぶむ声も聞こえる。それなれば安倍首相の狙い通り弱小野党のより弱体化、盤石の自民党政権が誕生する。



市長選 組織に乗った大西氏大勝
離党した自民に推薦受く
 11月16日投開票の熊本市長選で予想通り自民党の推薦を受けた大西一史氏が2位石原氏に大差をつけて当選を果たした。

 幸山市長は「後継は指名しない。特定候補も応援しない」と公言していたが陰で大西を支持、幸山後援会も活発に動いた。自民党の自前候補断念、大西推薦の経緯については熊日がシリーズで報道しているので小紙が"季節遅れ"で論じても始まらない。

 読者の方は小紙10月号2面右下の見出しと記事を覚えておられると思う。ここで「幸山4選不出馬を指示したのはX氏」と書いた。そのX氏が大西氏に市長選出馬の意志を確かめたのが5月頃と見られる。この時大西氏は初めて幸山市長が次期出馬はないと知り「円満な退任であれば立候補致します」と回答、この時点で大西氏の市長選出馬は決まったという。同記事の中で「6月2日の幸山氏の不出馬表明の翌日帰熊した松野頼久氏らと大西氏は会談、出馬が決まった」と書いた。

 この話はX氏の周辺からの情報であったが、松野氏はこの事実を認めている。幸山氏の今後については「知事狙い」「衆院議員狙い」の噂があったが、同欄で小紙は「次の目標はずばり知事の座」と断言した。今回の衆院解散前、幸山氏は「衆院選には出ない」と発言、知事狙いが鮮明になった。尤もメディア関係者の中では「以前から幸山氏は知事を目指している」と囁かれてはいたが、大方は「蒲島知事2期で退陣」を前提に考えていた節がある。

 で、大西氏に戻るが、MICE推進は絶対条件とつけられており、幸山氏以上に強力に推進するのは間違いない。幸山氏が初出馬の折、自民県連は三角氏を公認したが、大西氏は幸山氏を支援、自民党を追われた。その大西氏推薦に拘ったのが小杉県議。「裏切り者は推薦せず」としたのが村上県議であった。何れにせよ自民党の推薦を受けて当選した大西氏は大きな借りを作った訳で、今後の市政運営に何かと支障を来す事は間違いなかろう。



石原知名度不足で短期決戦
争点のMICE市民は未知
奇手・チラシ作戦浸透せず
 左に載せたちらしは石原陣営が市長選告示前に各家庭にポスティングした物である。わが家の郵便受けに入っていた訳だが、これを見た時筆者は「こんな手(遣り方)があったか」と感心した。発案者は石原氏の知人の選挙プランナーという。惜しむらくは、このプロの選挙家は熊本在住ではなかった。熊本入りした後、各種資料を元に石原氏の意向を採り入れての慌ただしい中での作成であったと思うが、政策の盛り込み過ぎである。MICE一本に絞るべきであった。桜町地区完成予想図を入れ、その中の一部分でしかないMICEに対し、熊本市が300億円以上の資金を投入する愚を徹底すべきで、MICE廃止で浮いた資金は保育園待機児童の解消に回すはどうだろう。焦点に反MICEを据えちらし作戦もよかったと思うが、熊本市民のMICEへの関心が低く「新しい街造りはいい事だ」位の認識を持つ市民が多かったのも効果に結びつかなかったのではないか。あと数カ月の時間があったら又違った展開になったかもしれない。知名度、組織なしでの7万6千余の得票は健闘したと云えるのではないか。敗れて悔いなしと云った所か。



 熊本市九品寺の熊本大学医学部保健学科(旧熊本大学医学部付属医療技術短期大学部)に設置の大学院保健学教育部に学ぶ院生達が一人の女性教授のパワハラが原因で大学院を去っている。

 同大学院は平成10年4月修士課程を開学、同12年に博士課程が設置された。同大学院は一般の大学と異なり医療専門職業人の育成を目的としており、通常医療機関に勤務しながら学ばれる様配慮されている。その為、教育、指導時間などを考慮、土日や夏期、冬期の休業日を利用して授業を行うとしている。前期は2年、後期は3年で履修するシステムであるが、長期歴修制度を利用しても6年が限界となっている。前期定員は10名、後期6名であるが、例年20数名も入学させている。この内U教授が7、8名を囲い込むという。

  院生は、保健学科の卒業生と医療機関勤務の社会人が半々位と云われる。新卒の院生をU教授は重用し、指導もよく行うが、社会人の院生に対してはシビアに接している。取材で接触出来た院生の一人は"情報源秘守"を条件に以下の通り語った。「昨年修士課程で学んでいた男子院生が居た。このM君は関東の病院で看護師として働いていたが大学院で学びたいとして退職、郷里に近い熊大保健学科大学院を選んだのです。精神看護学を学ぶ為U教授の教室に入ったものの殆ど無視状態らしかった様で『U教授に指導を仰いでも適切な助言がないので進む方向が分からない。時折教授からメールが来るが殆ど役に立たない』と私に話し『これはパワハラではないか』と云って大学側の『ハラスメント委員会』に訴えた様です」と話す。所が大学側は何の対応もしなかった上U教授からの嫌がらせメールが夜昼となく届くのでずい分悩んだらしい。先の院生によると「互に忙しくて会う機会がなかったのでM君の住むアパートを訪ねた所『郷里に帰るといって出ましたよ』と云われ、以後連絡はとっていない」という。別な院生は「勝気で自己中の女性です。大学から直接上がって来た院生は世間ずれがなく扱い易いからでしょう、大変可愛がります。社会人の院生に対しても好き嫌いが激しく、一旦見放されたら先ず単位は与えられません。それが原因で2年続いて博士課程に在籍していた院生が退めています」と語る。

 U教授は社会人の院生をよく退めさせているが、その院生を自分が懇意にしている病院に看護師として入れているのである。その時の台詞が「別に修士などの資格を持たなくても実力さえ身に着ければ引く手数多よ」である。卒論についてもざっと目を通してもらえればいい方、何日もU教授の机の上に置かれたままになっていて催促すると「ぱらぱらっと見て修正箇所を示して返す」が、そこを修正しても書き直しが多く仲々パスさせない。この点は、大学から上がった院生には甘く、「社会人に対する査定と全く違う」と云われる。査定は気に入っている院生に対しては秀が多いが、社会人など自分の意に添わない院生には平然と可の判定を下すという。あと一例を挙げる。

 保健学科から上がりU教授に素直だった女子院生が博士課程に進んで就職をした所、途端にU教授に"見捨てられた"という。自己中と先述したが、U教授は時間の観念に乏しく、昼夜の区別なく院生らにメールを送るのである。夜中の2時3時はいつものことと話す院生も居た。熊本大学と云えば工学部が各研究分野の先進性が全国の注目を集めているが、傍系とは云え、国立大学大学院教授Uのパワハラは許されるものではない。



これでも車が悪い
貰い事故の教訓
 筆者の人身事故については前号で終る予定であったが、その後、被害者の仲介人と電話連絡などで新たな事実が判明したので本号に続ける。

 前号を出した後"被害者"が「出さない」と云っていた診断書を警察に提出した事で腹の虫がおさまらないので「仲介する」と云っていたダンス教師に電話をかけた。こちらとしては一銭でも出したくなかったが問題をスムーズに解決する為一万円を包んだ。しかし「診断書を出したのは何故か」と問うと「診断書の事は何も知りませんでした。あれから(8月初旬か)事故の事はSさんと一回も話していません、全て終わったと思っていました」と云う。「お蔭でこちらは違反点数4点がついてしまった、渡した金を返してくれ。お金は私が貰うと金欲しさと思われるのも嫌だから一万円を善意銀行に寄附して領収書を渡してほしい」と伝えた。

 ダンス教師は「その辺の事は何も分かりませんでした。お金の事はSさんにすぐ話します」で通話を終わる。前号を書く前損保会社の社員と話した際「診断書は保険会社に出すのと警察に出すのと違う事があるんですよ」と聞いたので北署の係に電話をかけた。しかし当時の係は「もう書類を処理したので診断書の事は分からない」と答えた。で、前号の様に45日の診断書は納得出来ないとなったのである。分からない筈はなかろうと思ったが、物分かりの悪い奴にいくら云ってもしょうがないので電話を切る。ダンス教師に電話をかけた2日後教師から電話があった。「貴方から聞いた事をすぐSさんに伝えた所Sさんは警察に呼び出された時『診断書があるなら出して下さい』と云われたので何も分からないまま出して『これで問題は解決した』と思ったので私にも話をしなかったと云っていました。本当に申し訳ありませんでした。私も事故の処理の仕方は知りませんでした。それで昨日Sさんと北署に云って『診断書を出す気持はありませんでしたので何とか取り消せないか』と云ったんですが『もう処理が終わっていますからどうしようもありません』と云われました。私もSさんも事故処理について全く知識がありませんでしたので本当に済みませんでした」と云う。

 ここで、女の方に他意はなかったと判ったので「よく分かりました。お金は返してもらわなくて結構ですと伝えておいて下さい」と云って話は終わった。女から事情聴取した警官がどう云ったのかは分からないが、ダンス教師も女も交通事故の知識が乏しい上、頭の働きも鈍っていた(女は80歳、ダンス教師も70歳代)かもしれず、訳も分からないまま診断書は"出すもの"と思って出したのだろう。後日巡査の上司に会ったら「診断書は全治2週間だった。45日の診断なら免停ですよ」と云われ中川医院への恨みは薄らいだ。が、それでも「2週間」は不当と思っている(先頃ロシア選手と衝突した羽生結弦選手でさえ、あの負傷で「治療2、3週間」ではないか)。

中川医院の"過剰診断"を証明する。事故後筆者は国道3号線から事故現場の脇道に何度も曲がって通過した。R3から左折する訳だが、殆ど直角の上、角地はビルで先が見えない。その為曲がるには相当スピードを落とす事になる。曲り切った地点で何度もメーターを見たがスピードは8〜12キロである。この時右足はブレーキペダルに乗っている。その足をアクセルペダルに移して踏み込む訳だが、事故はこの地点で発生した。筆者の車はVWシロッコ、ツードアである(製造中止で珍車になった)。

  バンパーから流れるフロント部分は70cm、その端から75cmのタイヤハウスがあり、235×17のタイヤが収まっている。タイヤハウス後半からドアまで18cm、そこから真っ直ぐ上に70cmの所にサイドミラーがある。女の右足甲にタイヤ痕がついていたが、このタイヤ痕は女が前を向いたまま、道路中央に向かって右に動いた為タイヤに触れて出来た物である。動いている車のタイヤが乗った跡では"絶対"にない。女がフロントの先端に接触したら倒れるだろうしタイヤには接触しない。フロントとタイヤ接地部までは30cm、最狭部は8cmである。仮にこの間隙に右足が入り甲の右端にでもタイヤが乗っていたら、小指の指骨を繋ぐ中足骨は複雑骨折は免れない。この場合女の体がサイドミラーに触れる事はない(車が30〜40cm動いたとしても)。女の右足はタイヤ接地面付近に触れ、上体はドア前方ボディーとサイドミラーに当たって反撥、よろめいたと推定出来る。この程度のショックによる負傷が「全治2週間」はないだろう。女は左側を歩き、左右を確認せずに曲がろうとした違反を犯しているが過失相殺はなかった。不合理過ぎるぜ。



他の2件の訴訟にも影響か
遺言無効確認と損害賠償
 小紙平成25年7月号で「熊本にも居る悪徳弁護士」の見出しで報道したK弁護士については、県弁護士会が弁護士職務基本規程に反則する行為があったとして懲戒委員会に審査請求した。その結果懲戒委員会(衛藤二男委員長)は本年3月14日熊本市中央区安政町「安政町法律事務所」の木原武士弁護士に対し「2月の業務停止」の決定を行った。事案の詳細については報道した7月号を左に掲載しているので虫メガネを使うと読めると思う。当時はまだ疑惑の段階であり本人特定を避ける為にK弁護士としたが、3月15日付各紙社会面で前記決定を実名報道したので小紙も以降木原武士弁護士と実名報道する。

 木原弁護士を原告であるKさんが知ったのは叔母のTさん(平成25年1月86歳で逝去)が東京在住中に顧問契約していた弁護士から不当な費用を請求された為県弁護士会が運営する「法テラス」相談に行った。その時の当番弁護士が木原弁護士であった。この時の木原弁護士の対応が好感出来た為、その時貰った名刺の住所を頼りに安政町の「安政町法律事務所」に木原弁護士を訪ねた。Tさんを連れて行ったのは、目下木原弁護士に対し損害賠償等で係争しているTさんの姪であるKさんである。木原弁護士と顧問契約をした時もKさん主導で行っており、言わばKさんが上客を木原弁護士に紹介した"恩人"でもあるのである。顧問契約も「安政町法律事務所」となっており、木原弁護士の外同法律事務所に所属している弁護士の連名であった。

 この2年後の平成23年9月木原弁護士は姪のKさんを通さず直接Tさんと顧問契約を更改しているのである。契約15日後の同年9月29日木原弁護士はKさんに一言もなくTさんの第2遺言状を熊本公証人合同役場で作成した。以後Tさんの財産管理も行って不当な手数料等を得ていた。内訳は既報の通り「遺産の処分方法に関する法律事務の着手金」1,667万円の内、1,273万6、828円、平成24年2月16日の535万円、同年6月12日の388万5,160円を得た。この金員について懲戒委員会は、弁護士法56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当すると断じ「適正かつ妥当な弁護士報酬」とは云い難く、基本規程第24条に違反するとして業務停止2月に相当すると結論したのである。



県弁護士会懲戒委員会聴取
木原武士弁護士の珍弁明
自己有利に終始した愚弁
 木原武士弁護士の懲戒処分をと申立てたKさんだが、平成21年に木原弁護士を知って以降平成24年12月までは、木原弁護士に全幅の信頼を寄せTさんについて何事も相談していたのである。Tさんは東京に住んでいたが、身寄りがなくなり、只一人の姉であるIさんを頼って熊本に再々訪れていた。東京には高級マンションを所有していたが、平成16年「グランガーデン熊本」が開業するのを知り姪と同居を条件に上階の一室を購入した。その姪のKさんについては「姉の子供」として幼少の頃から可愛がっていた事から、70代になった平成12年に「Kさんを全財産の相続人とする」とした遺言書を作成したのである。その存在を知りながら木原弁護士は「Tさんに依頼された」として平成23年9月に第2遺言状を作成したが、Kさんに第2遺言状の存在を知らせたのはTさんが亡くなる1カ月前の平成24年12月26日であった。その遺言状の内容も「遺言執行者の報酬、菩提寺の永代供養1千万円、葬儀納骨費用、未払債務の弁済、遺言執行費用を控除した残余をあしなが育英会、日本ユネスコ協会連合会連盟、日本赤十字社福岡本部に各3分の1の割合で遺贈する。遺言執行者として木原弁護士を指定する、遺言執行者の報酬は対象預金の1%と定める」となっていた。

 幼少の頃からTさんを知る姪のKさんは「叔母はブランド品など自分の好む物には金を惜しまないが、他人に対してはシビアであった。まして自分と何の係りもないあしなが育英会(500万円寄付済)、日本ユネスコ協会連盟(1千万円寄付済)、日本赤十字社福岡本部(1千万円寄付済)に寄付するなどの発想が生れる筈はない。病院であれば済生会熊本病院が考えられるが、日赤福岡本部など叔母とは全く係りはない。これら寄付金を贈った頃の叔母は相当痴呆が進んでおり正常な判断力はなかったと思っている」と不信を露にする。

 木原弁護士は平成25年4月4日の綱紀委員会の調査期日において「Tさん(決議書は実名)としましては、じゃこれでKさんとの、どうすればいいですかね、まあ先生には頑張っていただかないといけないんですけれど、やっていただけるんですかということで、私も、はい、そうです、みたいなことを申し上げたんですよ。でも、その中には、Tさんがお亡くなりになって、私が遺言執行者に就職して、それで訴訟とか、そういったことになったのも今のTさんの云い方といいますか、ご意向では、もうこれで任せるという趣旨なんだなと思いましたので。しかも、私は、はい、そうですといいましたので、遺言書の中では遺言執行者の報酬として、例えば裁判とかの手続きが必要なときは別途報酬とか、そういうことを定めちゃいけないなとそのとき思って、そんな説明をしました」以上懲戒議決書の一部を原文のまま記した。正にしどろもどろといった弁明であった。



 先ず遅くなった事を心からお詫び致します。面白い記事で11月号編集を進めていたが、情報源から「暫く待って」と思わぬ申入れで差替えた為、裏付け取材に追われた次第。12月号は月内に発行する予定(と書かねばならない辛さ)です。1面くまモンについては、今人気絶頂期にあり、書けばファンから憎まれるかなと思ったが、物事には表と裏があると知って貰いたいとして報道した。この男、天皇、皇后両陛下の御前で踊ったあのくまモンの"中身"だったとか。許し難い。くまモンが何体あるかが秘密というのもおかしい。何体あっても目の前に一匹だけ居ればよいのである。中身のバイトは数名居るらしいが確認の為訪れたRKKプランニングの部長氏が"脱走"したので聞きそびれた。

2面の衆院選は結果が間もなく出るだろうが、自民の優勢は動きそうにない。3面熊本大学保健学科大学院のU教授のアカハラに何人の院生が泣かされたか。手を打たない大学側にも責任の一端があるのは当然である。4面木原弁護士は、弁護士歴僅か数年でマンション、BMWの5シリーズを乗り回す景気の良さ。その原資が顧客への詐術からであったら信義上許せるものではない。
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