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発行者:福島 宏

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熊本市営バス運賃管理の杜撰さについて当局の反応が鈍いので、第三弾をお届けする。本号では29万円紛失時の詳細を記して犯人像に迫りたい。熊本市交通局は勿論だが、最終責任者たる幸山政史市長の無策振りを暴き読者の判断を仰ぎたいと思う。

平成16年10月28日、県立東稜高校は学校行事で熊本市営バス20数台分を貸切った。翌29日、熊本市交通局は自動車課計画係(貸切バスの運行管理担当)のOと、小峯営業所M所長の二人が東稜高校に赴いて代金60万円を受取った。2人は小峯営業所に戻り、Oが料金ボックスに入れ(推定)た後、ボックスを回収器(解錠器)に差し込んで解錠され、60枚の1万円札は下のコンテナー(金庫)に落下した。その後Oはお茶(缶ジュースか)を飲んで交通局に戻って行った。 この処置は正常行為で問題はない。この夜の当直はNとIの二人である。翌朝このコンテナーは回収器から出され新しいコンテナーに替えられる筈(現在はそうなっている)だが、当時はコンテナーの管理が杜撰であった為、きちんと毎日交換されていたかはっきりしない。あるOBは「そのまま3日間使われた可能性が高い。当時のコンテナーは蓋が不具合の物が多く、その気になれば開ける事は可能であった」と語る。仮に毎日交換されたとしたら3個のコンテナーが月曜日に運び出された事になる。この間6人の者が当直に当っており、当時調べに当った東署員も犯人像を絞り込めなかったとも思われる。金曜日のコンテナーを3日間使用していれば尚更である。

次に「何故不足が分り、問題が表面化したか」について述べる。肥銀事務センターは、日頃は1万円札がないのに31枚もの1万円札があった。驚いた担当者が交通局に問い合わせたのである。交通局経理係長がM小峯営業所長に連絡した。この時、MとNの二人が事務所裏でタバコを吸いながら話し合っている姿が目撃されている。M所長は「集金した金はOが解錠器を通してコンテナーに入れた」と経理に回答して事件を有耶無耶にしようとした形跡が見られる。しかし、運転士達も紛失事件を知って騒ぎだした為、11月7日熊本東警察署に被害届を出し、メディアの知る所となった。東署は翌日から関係者(当直6人、M所長、O計画係の8人)から事情を聴いた。この頃(紛失が判明した日と東署に呼び出された日)のN は顔面蒼白で「運転士の誰れもが今日捕るか、明日捕るかと噂し合った」(OB談)という。だが、事件は進展しないまま今日に至っているのは皆さんも御承知の通りである。この頃Nはシボレーカマロとハーレーダビットソンを所有、ハーレーの部品交換を頻繁に行っていた事から、口さがない者達は「あの金で買ったんだろう」と陰口していたと語る者も居る。

29万円の紛失について市バス三営業所の運賃管理に詳しいOBの一人は「二通りの手口が考えられる。一つはお宅が前に書いていた様にコンテナーの蓋にガムテープを貼って蓋を中開きにしたまま回収器に入れておき夜中に現金を抜き蓋を閉める。あと一つは、その頃のコンテナーは不良品(簡単に蓋を開ける事が出来る)が1/3位あった。担当者等は不良コンテナーがどれか知っているのでそのコンテナーを入れておき、夜中に開けて現金を抜き取り蓋をもどしておく、この二つだ」と説明してくれた。ある職員は「二十年前後は続いているものと思われ、疑惑を持たれている職員も二十名前後居る。トータルで数億円規模の損失を市に与えていると云っても過言ではないと思う」と語っている。だが幸山市長以下交通管理者には全く危機感が感じられない。親方日の丸。


-改善もなく現在も不正続行!-
交通局は告発人捜しに躍起

-疑惑者ら先手「日通犯人説」流す-

熊本市交通局自動車課バス運賃“窃盗疑惑”について小紙が報道後、関係者には衝撃が走ったと聞く。関係者と云っても疑惑の当事者、交通局幹部の二つの流れがある。先ず疑惑組、数人グループが勤務終了後飲みながら内部告発人の特定、今後の事情聴取の際の口裏合わせを行ったという。勤務先でもこれらのグループが小紙を開げて密談している姿が目撃されている。そのグループが逸速く流したのが「告発者はA、B。29万円は日通の運転手が怪しい、何れ告発者は特定出来ると思う、その時は辞めさせるネタ作りをしたり、嫌がらせをして居れないようにしよう」であったという。又、平成元年頃起きた「ミカチャン募金」の私的流用事件の際、他の職員への波及を恐れた労組幹部のIが「自分が全て被るから他は容赦してくれ」と取引きして共犯者は逮捕を免れた“前例”に倣って「一部の者の犯行として処理してもらう様県警と取引をするのではないか」等の噂が錯綜している。「この募金事件の際逃れた連中が今回の疑惑の中心に居る」というのが運転士OBの話である。交通局本体は、石田管理者を含む幹部が「内部告発者を特定するまで、疑いのある者(複数)は泳がせておこう」となっているとは、内部職員からの通報。前2回に亘る小紙の報道を「否定する声は全くなかった」と云われ、多くの運転手は「よく書いている」である。と、云う事は小紙の記事が事実誤認や、捏造ではないという事である。

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